雨竜沼湿原　エゾカンゾウ咲く　２００５

２００５．７．２４(日)天候：晴れ、一時濃霧

エゾカンゾウは、７〜８分咲きだ。朝から気持ちよく晴れていたが、湿原テラスに着くころ、暑寒別岳方面から
湿原に向かって、白い綿のような厚い雲が次々に降りてくる。３０分ほどすると、湿原一帯は濃い霧に覆われ
視界が３０ｍほどになる。気温も急に下がって寒い。濃い霧の中、「霧も幻想的な雰囲気でいいですね」と言い
ながら、「早く晴れてっ！早く晴れてっ！」と、口ずさみながら歩いていくご婦人と出会う。筆者は、「もう少しの
間、晴れないでっ！頼むから、晴れないでっ！」と、祈るような気持ちでシャッターを押していた。(笑)

花は一斉に開花したが まだ７〜８分咲き	エゾカンゾウの花畑は果てしなく続く
晴れていると、気にもとめないで通過 してしまう池塘だが、霧がわくとドキドキ するような奥深い景色に変身する	この日も、夫婦での散策が目立つ

乳白色の霧に包まれた幻想的で美しい風景は、一瞬のうちに、明るく、蒸し暑い、真夏の風景へと劇的に
変化した。太陽がジリジリと肌を刺すように照りつけ痛い。地形的に暖かい空気が澱んで蒸し暑い場所も
あるが、全体的には、爽やかな風が吹きぬけ気持ちがよい。

家族で散策を楽しむ姿は、平和な 日本を象徴しているようでもある	ダケカンバを背景にエゾカンゾウと ワタスゲが群落をつくる
南暑寒岳一帯や湿原展望台付近 にはまだ多くの雪渓が残る	エゾカンゾウは湿原入口付近から 開花し、奥へと移っていく