アリドオシラン　（蟻通蘭）
Myrmechis japonica
ラン科　アリドオシラン属

山地の林内に生え、茎の高さは５〜１０センチ。茎頂に長さ１センチほどの白色の花を横向きに１〜
２個つける。唇弁は長さが約１センチで、基部がふくれ、先端が２裂する。葉は卵形〜広卵形で、短い
柄があり、数個互生する。アカネ科のアリドオシに似るためこの名がある。

アリドオシランは、北海道から希少種(Ｒ)として指定されている。

花期：６〜８月　　分布：北海道、本州(中部地方以北)

アリドオシランは、 夕張岳の針葉樹林帯で見られた。傾斜のきつい、薄暗い登山道を喘ぎ喘ぎ登って
いると、目線にふわふわした緑色(苔)の絨毯がある。「こんな場所にランが咲くんだよなぁ〜」と独り
呟いていると、白いラッパ状の花が目に飛び込んできた。あっ！あのアリドオシランだ！数本まとまって
おまけに花を２個つけた茎もあるぞ。嬉しい〜〜〜♪
こんな出会いがあるからこそ、苦しい登りに耐え何度も通うのだ。下山した数日は、もうあの長い登りは
コリゴリだと思うが、１，２週間もすると喘ぎ喘ぎ登る姿がそこにある。(笑)本種は、後日、樽前山山麓の
針葉樹林帯でも見られた。2003.8.19

2003.8.19　夕張岳　Nikon COOLPIX995